2021/03/24 14:04
成分によって変わる使用量
塩素系の除菌剤では高いウイルス除去効果を示すが有機物(皮脂や手あかなどの汚れ)の存在によって
成分分解による濃度低下によって、ウイルス除去効果が大きく変わります。
手あか皮脂、飛沫などの有機物によって、ウイルス除去前に水に分解されてしまうことがあります。
厚労省によるノンエンベロープウイルスでの試験報告では、
次亜塩素酸ナトリウム 200mg/L
次亜塩素酸水 200mg/L
亜塩素酸水(クロラス酸)228mg/L
有機物を負荷しない通常試験方法、in vitroではウイルスの増殖がみられない「検出限界」の結果となったが
0.5%の有機物が付加されると不活化効果が認められないという結果となり、実使用を想定した条件と研究室など環境が整った条件との効果に違いがみられました。
「検出限界」を示した濃度は有機物による分解を補う必要があるためにかなり高濃度であり、危険性が伴います。
次亜塩素酸ナトリウム 5000mg/L
次亜塩素酸水 未試験
亜塩素酸水(クロラス酸)3800mg/L
(5%負荷試験)
安全性を担保した濃度では、低下した濃度を回復するため使用量を増やすことによって補う必要があります。
次亜塩素酸水によるcovid-19対策では35~80mg/Lの濃度で3log減少の効果が確認できましたが、
ウイルス除去前に手あかや皮脂、飛沫などの有機物(ヒトも有機物)によって水に分解されてしまうことがあり、
効果が期待できる使用方法については、物品はヒタヒタに、手洗いは20秒のかけ流しが条件となっています。
SS-P3EXは有機物による影響を受けにくいため、アルコール同様の使用量で効果を発揮します。
目に見えない有機物汚れを測定
汚れを数値化できるルミテスターを使って、見た目がきれいな物品がどの程度汚れているかを測定しました。
SS-P3EXは洗剤ではありませんが、皮脂などの汚れに洗浄作用を示す成分が含まれており
水拭きと比較して除菌効果も加わり高い洗浄性がみられました。
汚れがひどい際は専用の洗浄剤をご使用ください。
菌などの微生物をはじめ、肉、野菜などの食べ物、ヒトの汗、飛沫、唾液などの退役といった生き物を含む多くの有機物に含まれているATP「アデノシン三リン酸」を測定しています。
見た目がきれいでも、目に見えない有機物による汚れがあります。
※コロナウイルスなどのウイルスは測れません。
塩素系除菌剤の濃度管理にご注意を
原液の次亜塩素酸ナトリウムは6か月で12%→6%と濃度が半減してしまいます。
次亜塩素酸水、亜塩素酸については多くの製品では未開封、冷暗所保管で1年程度を設定しています。
いずれも紫外線には弱く、瞬く間に分解され濃度低下します。
また、開封によってガス化が促され塩素の一部が逃散し濃度やpHへ影響があります。
SS-P3EXは実経過・加速劣化試験から未開封で7年以上の成分安定性を確認しております。
高温下75℃においても数か月の成分安定性を確認しておりおり、
可燃性ではないので車内・機内・船内に常備することもお勧めします。
開封後は1年をめどに使い切ってください。
目に見える汚れ(有機物)は取り除いてください。