2024/05/29 11:18

ウイルスが原因の感染症なのに消毒と手洗い何が違うのか

ウイルスは構造の違いで2種類に分けられます
アルコール消毒が有効なエンベロープウイルスと
明日コール消毒が効かないノンエンベロープウイルスがあります
エンベロープといわれる脂質膜の有り無しでわけられています

消毒は2タイプ


一般的に知られている消毒剤は「アルコール系」と「塩素系」にわかれます

塩素系消毒剤の次亜塩素酸ナトリウム
漂白剤やカビ取り剤としてなじみがある成分
薬剤耐性の高いノンエンベローブウイルスにも効果があり不活化させますが
皮膚が化学火傷など皮膚への刺激性が強く手指消毒に使うことはできません
環境整備においては金属を錆びさせたり、布製品など脱色変色させるため
使用できるところが限られてしまいます
また同じ塩素系の次亜塩素酸水など有機物や紫外線で容易に成分分解してしまうものもあります
アルコールの様にシュッとスプレーしただけの量では
手指の指紋や手相のしわ、爪先など十分に擦り込みができるまで成分濃度の維持ができず
データ通りの効果を期待することは難しいです
日本電解水協会によると流水による洗浄が効果的とコメントしています

アルコール消毒は次亜塩素酸ナトリウムと比べ作用が緩やかで
手指消毒剤として用いられています
アルコールは手の皮脂膜に影響するため手荒れの原因となっていますが
保湿成分などを添加するなどの対策が取られています
金属腐食や変色脱色の影響も少ない為多くの所で使われていますが
塗装面やアクリルなどの樹脂、便座割れなど注意が必要な個所もあります
アルコールは80%くらいの濃度が最も消毒力が強いといわれています
水回りでは濡れた状態で使用すると濃度低下に気を付ける必要があります

ノロウイルスは僅か~100個程度のウイルスで感染してしまう厄介なウイルスです

99.9%の不活化では感染予防としては不完全なため高濃度の次亜塩素酸ナトリウムの仕様が推奨されています
しかし手指や感染源である便座除菌に使用すると手荒れを起こしたり素材を痛めたりします
アルコールが効かないウイルスには物理的に洗い流す方法が一般的に推奨されています
肌にやさしくてノンエンベロープウイルスに対して強い不活化効果、
紫外線や有機物で容易に成分変化をしない確かな効果の再現性ある製品が
一般的に広まっていけば予防方法に変化が出てくるでしょう